Asahimatsu Foods

旭松食品、MySQL Database Serviceを採用し、
需給調整支援システムを低コストでクラウド上に構築

「2020年からデータベーステクノロジ社の支援のもと、クラウド化を推進しています。このたび需給調整支援システムをクラウドで実現し、データ連携の実現で従来の手作業を廃止できただけでなく、将来的な拡張性も担保できました。低コストで需給調整業務をシステム化できたことにも満足しています。」

旭松食品株式会社
経営企画部 情報システム課
宮下 章氏

概要

旭松食品株式会社は1950年創業、東証スタンダード上場の日本の老舗食品会社です。「あさひ豆腐(こうや豆腐)」「生みそずい」等の人気商品で広く知られています。旭松食品は、従来のExcel等を用いた需給調整業務をクラウドネイティブで一気にシステム化。低コスト、セキュアでビジネスの成長に合わせて柔軟に拡張できるクラウド・データベースとしてMySQL Database Serviceを採用しました。

ビジネス上の課題

旭松食品では、2020年より、各種システムのクラウド移行をOracle Cloud Infrastructure上で実施しています。既存システムで抱える課題の見直しと、ビジネスの成長に直結する機能開発を実施できる環境の確保、さらに継続的にそれらに資源を充てていくことを目的としてクラウド移行を順次進めています。

その中でも、需給調整は、マーケットの需要と過去実績、工場の生産能力や原材料の調達状況、また食材ならではの短い消費期限や在庫状況など、さまざまな要素を掛け合わせて、新たに生産すべき品目と量を決定するための重要な業務です。

従来の需給調整業務では、販売実績データや生産管理データを分析用に加工する手間がかかっていたうえに、分析方法にもシステム上の制約がありました。

また、需給調整業務を支援する仕組みが完全にシステム化されておらず、一部分ではファックスやメールを送信するなど、人手が必要な手順がありました。分析で得た予測データをExcelに加工し、それを主原料調達元へ発注指示として出し生産指示を自社工場に送信するなど、多くの作業負荷がかかっていました。

選定にあたっての検証

システムベンダーかつ、データベースの専門集団であるデータベーステクノロジ社は、需給調整業務のシステム化にあたって「ビジネスの長期的なシステム運用を見据え、データベース製品の選定が最大のポイントとなる」と考えていました。

同社は、以下を想定される重要条件として検討し、クラウド上でのデータベース・サービスを選定しました。

  • 想定負荷に対しての安定度、ソフトウェア要求機能に対する適合度
  • マネージドであること: OSとデータベース単体の運用管理コストはほぼゼロ、可能であればフルマネージドであること
  • セキュアであること: 外部IPを持たない(持てない)ことのメリット
  • ビジネススケール、成長に対して柔軟であること
  • コストメリットが大きいこと

その結果、これらの条件を満たすデータベースとして、MySQL Database Serviceが選定されました。

需給調整業務支援システムでは、データベーステクノロジ社がシステム全般の運用や監視業務も支援することになっていたため、全体コストの最適化も非常に重要な要素でした。同社はデータベースの管理・運用業務を通じて、ユーザーには見えないデータベース管理業務が将来的にエンドユーザーへの大きな負担になることを避けたいと考え、オラクルが管理するフルマネージド・データベース・サービスを選択したとしています。

※データベーステクノロジ社は、2021年11月に開催された「db tech showcase online 2021」の講演の中でMySQL Database Serviceの検証結果を発表しています。
発表資料はこちら。

ビジネスと共にスケールするMySQL Database Serviceのポテンシャルと旭松食品様の事例 at db tech showcase 2021

導入の効果

元々、セキュリティやコスト削減、ビジネスの拡充に柔軟に対応できるインフラとしてOracle Cloud Infrastructureを採用していましたが、2021年9月に需給調整業務をクラウド化し、MySQL Database Serviceを活用した新しい「需給調整業務支援システム」としてリリースしました。

このシステムにより、販売実績データや生産管理データを需給データとしてMySQL Database Serviceで管理し、複数の担当者によるデータの共有・分析を実現しました。

また、需給データの分析・予測・提案などを実現するアプリケーションも同時に開発しました。これまでの「ベテランの勘」に頼らざるを得なかった部分をシステム化したことでさらに次の販売予測を立て易くなり、生産計画に活かすことが可能になりました。データ連携の実現で、従来の手作業を廃止することにもつながり、作業フローの大幅な改善につながりました。今後は、需給データの拡充と、データ分析のさらなる高度化、高速化、自動化のためのプラットフォームとして、MySQL HeatWaveの導入も検討されています。

Asahimatsu foods' supply and demand adjustment support system

旭松食品株式会社について

旭松食品株式会社(ASAHIMATSU FOODS CO., LTD.)は、1950年(昭和25年)創業、長野県飯田市に本店、大阪市に本社を置く日本の食品メーカーです。「日本一のこうや豆腐メーカー」を目指すなかで培われた数々のこだわりを大切にし、日本の伝統食材としてだけでなく世界のヘルシーフードとして注目される豆腐作りを通じて人々の食と健康を支えています。「あさひ豆腐(こうや豆腐)」「生みそずい」等の人気商品で広く知られています。これまでの原材料の管理、製造工程の管理、そして商品パッケージの表示に至るまで、徹底した食品への安全性や品質に関する管理に加え、さらなる生産性向上や商品開発のための顧客ニーズ分析などのデータ解析にも積極的に取り組んでいます。

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構築支援パートナー

データベーステクノロジは、データベースの構築・チューニングの専門集団として1995年に設立されました。データベース構築の費用対効果を最大限まで引き上げるべく日々技術に磨きをかける「データベースのエキスパート集団」として、これまで数多くの案件を手がけています。同社はデータベース関連事業に加え、クラウドサービス事業として、積極的にOracle Cloud InfrastructureやMySQL Database Serviceの設計および構築の事業を展開しています。